(仮訳)ブラジルで見出されたコウジカビ属Nigri節の新種、Aspergillus labruscus
Fungaro, MHP. et al., 2017. Aspergillus labruscus sp. nov., a new species of Aspergillus section Nigri discovered in Brazil. Scientific Reports. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28740180 [Accessed December 10, 2017].
【R3-04656】2017/12/11投稿

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3行まとめ

ブラジルにおいてブドウジュース原料のVitis labrusca果実表面に発生した菌を検討し、Aspergillus labruscusとして新種記載した。
本種は菌糸体が黄色で鮭肉色~桃色の菌核および粗面の分生子を豊富に形成し、セカロン酸Dおよびネオキサリンを産生した。
本種はオクラトキシン類やフモニシン類などのマイコトキシンを産生しなかった。
Rio Grande do Sul State, Brazil

(新種)

Aspergillus labruscus Fungaro, Sartori, Ferranti, Frisvad, Taniwaki, Iamanaka
語源…野生のブドウの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus homomorphus
タンナーゼを産生する
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり菌糸体が黄色でない
本種と異なり菌核が桃色~鮭肉色でない
本種と分生子の形態が異なる
本種と異なりCYA37°Cで生育可能
本種と異なり5%NaCl添加CYA培地で生育可能
本種と異なりカゼイナーゼを産生しない
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus sclerotioniger
菌糸体が黄色
分生子表面が粗面
菌核を豊富に形成する
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
CYA25°Cにおける胞子形成が乏しい
本種と異なり分生子柄が単列ではなく二列
本種と異なり菌核が桃色~鮭肉色ではなく黄色
本種と異なりオクラトキシンAを産生する
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus saccharolyticus
タンナーゼおよびカゼイナーゼを産生する
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり菌糸体が黄色でない
本種と異なり菌核が桃色~鮭肉色でない
本種と分生子の形態が異なる
本種と異なりCYA37°Cで生育可能
本種と異なり5%NaCl添加CYA培地で生育可能
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus aculeatus
本種と異なり菌糸体が黄色でない
本種と異なり菌核が桃色~鮭肉色でない
本種と分生子の形態が異なる
カルモジュリン遺伝子に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(A. aculeatusクレードに含まれる)